第2回日本部会ワークショップ
語ってみよう、私たちの日本生活
ータイにつながる家族の居場所ー
当研究会では2023年度より、日本在住運営委員メンバーを中心に、「JMHERAT日本部会」を立ち上げました。今回は日本部会としての活動の2回目として、関係性マップを用いた複言語・複文化ワークショップを行いました。前回と同様に、日本部会運営委員の2組のタイ・日国際結婚夫婦を対象にしたオンラインワークショップとなりました。
今回の報告では、当日の内容と参加者の感想をご紹介します。

◆ワークショップの概要
日時:2023年10月29日(日)日本時間10時~12時
参加者(仮名):
・ホームディー夫婦(夫:ベンツ(タイ)・妻:りり(日本))
・千葉夫婦(夫:まさき(日本)・妻:オーイ(タイ)※1)
運営側:日本部会運営委員2名、JMHERAT代表、オブザーバー参加1名
会場:Zoom
使用ツール:関係性マップ※2
使用言語※3:日本語、タイ語、英語
事前課題:夫婦で関係性マップを作成しておく
※1 B夫婦の妻は体調不良のため欠席、両夫婦とも一名は運営委員
※2 日本部会独自に関係性マップを改変して使用。
※3 司会は日本語と英語で行った。夫婦の語りはそれぞれの一番強い言語で行い、その後タイ語は日本語に、日本語はタイ語にそれぞれ夫婦間で通訳した。
◆ワークショップの流れ
9:55 | 新規参加のオブザーバーの自己紹介、それぞれの近況報告 |
10:00 | 開始 あいさつ 本日の進め方 |
10:10 | 作成してきた関係性マップについて一人ずつ語る ・各個人の関係性マップについての語り(×4人)※欠席のB夫婦の妻のマップは夫が代理で説明。 ・質疑応答 |
10:50 | 本日のまとめ 次回開催について |

◆参加者の感想
▷夫婦で家で先に関係性マップを描いておく活動はどうでしたか。
「へー」とか「そうなん?」と言いながら作成した時間が新鮮でした。わたしのマークのところに、タイ語の色を少し入れていたところが面白かったです。それならもっと私にタイ語使っていいのに…。(りり)
รู้สึกมีความสุขได้รับรู้ความสัมพันธ์ของตนเองและภรรยามากขึ้น ทำให้สามารถวิเคราะห์ภูมิหลังของอีกฝ่ายได้เป็นอย่างดี(自分と妻の関係性をよく知ることができて幸せに感じた。それによって、相手の背景をよく分析できるようになった。)(ベンツ)
考える時間があって良かった。(まさき)
▷ワークショップでは、自分の描いた関係性マップについて話したり、他の人の関係性マップの説明を聞いたりしました。この活動についてどうでしたか。
子どもとタイ語を意識して使うようになったと宣言していた夫に感動しました。こういう場での他者との出会いや刺激は大切なことですね。夫とオーイさんのマップは今回も似ていて、もしオーイさんが参加していたとしてもきっとまた共感の場になっていただろうと思います。また、私と夫に共通の人はでてこなかったことから、夫が私の友人関係の中に入ってこようとはしないということも思い出しました。いつも、私が子どもを連れて友人と遊びに行く際には、「それなら俺は行かない」と言うので、そこの壁が気になっていました。(りり)
รู้สึกสนุกที่ได้ทำกิจกรรมร่วมกับภรรยา นอกจากนี้ยังได้รับรู้ปัญหาต่างๆที่ควรแก้ไขเพื่อให้การดูแลบุตรเป็นไปอย่างราบรื่น(妻と一緒に活動するのは楽しいです。 それだけでなく、順調に子育てをしていくために解決すべきさまざまな問題についても学びました。)(ベンツ)
夫婦間だけで話していると個人的に普段関わっているはずの人が見落とされていてA夫婦の発表をきいて見落としに気づきました。(お互いの両親の事)(まさき)
▷2組のタイ・日国際結婚夫婦が一緒に活動しました。ルーツの同じ夫婦たちが集まるワークショップはどうでしたか。
タイにつながる家族と、このように心の内を語り合える場は、本当に嬉しいです。とても幸せでした。分かり合える気がする、共感ができる気がする、というのは、語りを後押しするし、関係性もより深まっていきそうな気がします。今後の関係性の深化が楽しみです。(りり)
รู้สึกดีที่ได้แลกเปลี่ยนปัญหาต่างที่เกิดขึ้นในแต่ละครอบครัว(それぞれの家庭で起きた問題について共有し合うのはよかったです。)(ベンツ)
共感がもてるので色々な話をしていきたいと思います。(まさき)
▷全体の感想
ขอบคุณสำหรับแนวทางและคำแนะนำดีดีครับ(いろいろ教えてくれて、そしていいアドバイスをくださってありがとうございました。)(ベンツ)
行動、活動を共にする事でコミニケーションが生まれるとの言葉はすごく納得できました。今まで何話そうと考えていたりしたのですが、まずは一緒にやってみたり分からなくても分かろうとすることが関係性を深めることに繋がるのだと。(まさき)
次回報告では、関係性マップ活動で語られたことを中心にご紹介します。
