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第13回セミナー終了報告「子どもを育てる、ことばを育てる―子どもが自信を持って生きるための言語活動実践―」(201703S13)

みつめよう子どもの姿、考えよう子どもの現実


子どもを育てる、ことばを育てる ―子どもが自信を持って生きるための言語活動実践―


日時 :2017年3月5日(日) 12:30〜16:30 参加者:73名


東京女子大学から石井恵理子先生、早稲田大学から池上摩希子先生をお迎えし、大勢の参加者とともに年次セミナーを無事に終えることができました。

 

〈プログラム〉


1部 レベル差を乗り越える言語活動報告  ● 学校  「日本語のレベル差を生かす試みー物語を読む授業」インター校ハイスクール部の実践    ………………………………………………中町かほる(International School Bangkok)  ● 親主催の教室  「共に成長し合える活動を目指して−テーマ型活動報告」親が創る日本語教室の実践    …………………………………ケイホワ美穂子 / 衣畑美里 / 番場千恵子 / 小池快枝                     (バイリンガルのこどものための日本語教室) 2部 様々な活動紹介  ● ことばが生まれる体験    ……………………………谷口輝明(The American School of Bangkok 日本人幼稚園)  ● 言語よりことばー繋がりと関係性を優先して    ………………………………………文殊寺恵美 / 角田麻美 / 藤井美由紀(日本人学校) 1部2部まとめ  ● ことばを育てる言語活動実践まとめ    …………………………………石井恵理子(東京女子大学) / 池上摩希子(早稲田大学) 3部 親としての経験…………………………………………… …石井恵理子(東京女子大学)

 

参加者感想

  • ごく普通の日常生活でもいつもと違うなにかを1つ見付けて、それを体験させる。もっと親子との関わりを大切にする。誰かに何かを伝えたいと思う気持ちを育てる。強制は絶対することでない。改めて我が身をふりかえった。もっと子と話し、接しなければならないと反省しました。(保護者・教育関係者)

  • とても勉強になりました。特に石井先生のお話には気付かされることが多く、私の教育に対するアプローチを変えなければ!と思いました。(教育関係者)

  • 保護者として、日々自分の考える範囲しかやれていないことに、もっと体系的で実践的なお話がきけて、ありがたかったです。(保護者)

  • 各発表者の方々の発表はすばらしかったのですが、コメンテーターの方のコメントが素晴らしかった。ピアラーニングの大切さ、「ちがい」は悪いことはないということを子供(学習者)に伝える。言語学習は他人からの強制ではないということなど、教師として、親として、改めて感じることができました。(保護者・教育関係者)

  • 幼児期 学童期を主にタイで過ごす中で、日本語を忘れてほしくない!という思いから漢字を教え過ぎた結果 子供から日本語拒否の信号が発せられ 現在は子供たちには一切勉強の漢字学習はやめようと思い始めたところでした。ではこの先 子供たちの日本語はどのように保持していけるのだろう。そんな中で聞いたセミナーでした。石井先生のお話に 子供が自ら伝えたいことや 思い出を残したいと思える事が言語化に繋がるとありました。経験の豊かさは言葉の豊かさにも繋がるのだと気づきました。これから思春期に差し掛かる子供たちへ 今後何かのきっかけで日本に興味が出ることを待ちつつ・・・それまでは 読み聞かせや 楽しむ日本(日本帰省)を中心に日本を感じていけたらと思います。(保護者・教育関係者)

  • 表現することが次への動機付けになる。表現したくなる経験、その表現を受けとめる。(保護者)

  • 3歳の娘がアイルランドと日本のダブルです。日本語と英語のバイリテラルバイリンガルを目指して意気込んでおりましたが、色々な形があって良いのだ!とハッとさせられました。詰め込み式ではなくて、「伝えたいという想い」「言葉にして発信する面白さ」を引き出すような工夫をしながら育てていきたいと思いました。「全部放棄してしまうのはもったいない」「一番大事なのはメッセージ」この2つの言葉がとても印象に残りました。(保護者・教育関係者)

  • 様々な立場、現場、多様な子供達を感じました。ステップを追いながらのお話も理解しやすかったです。違い、段差という言葉からも新しい発想を発見しました。言葉を持つ、自分を持つということもあらためて感じました。(教育関係者)

  • 様々な立場の先生からお話を聴くことができ、大変勉強になりました。「伝える」ということの核とは何か、とても考えさせられました。(教育関係者)

  • 色々な発表があり、母親、教師、両方の立場から役に立つ内容でした。16歳の娘にまだ出来ることがあることがわかりました。授業の参考になることがたくさんありました。(保護者・教育関係者)

  • 講義を受ける、読書をすることが学習向上上、絶対だと思っていましたが、体験を通して話を広げて行くことがなにより学習したことを定着させる。受け身だけではなかなか定着しないということが、なるほどと思うことができました。(保護者)

  • 言葉の意味だけをトップダウンで教えていたことを反省しました。このような実践をまたおききすることができればと思います。(教育関係者)

  • 日本語を教えるものとして、何をどのようなテクニックで教えるかについて、つい考えてしまうことが多いのですが、今回のセミナーに参加して、目が覚めた感覚がありました。(教育関係者)

  • 日常の中での豊かな体験って何だろう?ダブルの親として、日々考えていましたが、具体例を交えてお話を伺えて、日常の中での段差をつける、その子にとって意味のある体験が言葉と結びつくということが、腑に落ちました。ダブルの子であっても、今、自分も子供も家で幸せに過ごしているだけで、第一歩はもういいのではないか、パーフェクトなバイリンガルをもとめなくていい、という言葉に共感しました。(保護者・教育関係者)

  • 池上先生のおっしゃっていた「日本語活動に参加した後に、生徒1人1人に何を学んだか、どう感じたか等の感想を親や指導者に何らかの形で伝えること、又は参加した学生同士で感想をシェアすることのステップをふませることに、そこに学習が加わる」「そこに教師の役割がある」に感動、納得いたしました。(保護者)

  • 四季の感覚を教えるのがなかなか難しく、写真や動画を見せるくらいしかできなかったんですが、タイの四季を持ち出して「感覚」の話をするというのが、とても勉強になりました。気温、植物だけでなく、カレンダーも用いることができるとわかり、他にも使えるものがありそうで、面白いなとおもいました。(教育関係者)

  • 色んな立場の実践について聞くことができ、大変ためになりました。各言語の習得はその子供にとって、その言語を橋として誰かとつながりたい、伝えたいという想いがあるか、生まれるか次第だなと改めて思いました。(保護者)

 

今回はインターナショナルスクール、親主催の日本語教室、個人の活動、日本人学校の活動とさまざまな場での具体例を交えての実践発表と、コメンテーターの先生からそれに対するコメントをいただけたことで、保護者や教育関係者などそれぞれの立場の自分の子育てや授業の振り返りになったとのご感想を多くいただきました。今後も様々な場での実践を報告し、それぞれの立場で理解を深めていく、そのような場を提供できればと思います。「コメンテーターのコメント」「親としての語り」はブログで引き続き掲載していきます。お楽しみに。(JMHERAT運営委員)

会場の様子:お互いに自己紹介をする参加者達

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