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第1回日本部会ワークショップ終了報告「語ってみよう、私たちの日本生活ータイにつながる家族の居場所ー」(20230805JPWS01)

第1回日本部会ワークショップ

語ってみよう、私たちの日本生活

ータイにつながる家族の居場所ー


 当研究会では2023年度より、日本在住運営委員メンバーを中心に、「JMHERAT日本部会」を立ち上げました。今回はその始動と、今後の計画を立てていくために、まずは運営委員の2組のタイ・日国際結婚夫婦でオンラインワークショップを行いました。

 当初の予定では、1回のワークショップで言語マップ活動と関係性マップ活動を行う予定でしたが、言語マップ活動での語り合いが想像以上に盛り上がり、その中で生まれたたくさんのトピックの話し合いに時間を費やしたため、関係性マップ活動は次回に持ち越しとなりました。

 今回の報告では、当日の内容と参加者の感想をご紹介します。


◆ワークショップの概要

日時:2023年8月5日(土)日本時間10時~12時

参加者(仮名):

・ホームディー夫婦(夫:ベンツ(タイ)・妻:りり(日本))

・千葉夫婦(夫:まさき(日本)・妻:オーイ(タイ))

使用言語※:日本語、タイ語、英語

事前課題:夫婦で言語マップを作成しておく


※司会は日本語と英語で行った。夫婦の語りはそれぞれの一番強い言語で行い、その後タイ語は日本語に、日本語はタイ語にそれぞれ夫婦間で通訳した。



◆ワークショップの流れ

9:50

開始

司会あいさつ

JMHERAT代表あいさつ・本日の趣旨

運営委員あいさつ

参加者自己紹介

10:15

本日の進め方

10:20

描いてきた言語マップについて共有

・一人ずつ語る(×4人)

・質疑応答

11:40

休憩

11:45

本日のまとめ

11:55

今後に向けて

◆参加者の感想


▷言語マップを描いてみてどうだったか。

  • 久しぶりに描いたが、夫の隣で書くことにより、より鮮明に夫との生活の歴史を思い出せた。夫が「もう一回描きたい」と言っていたことが印象的だった。これまで何度も描いてきた言語マップ活動の中で一番楽しかった。(りり)

  • รู้สึกสบายใจที่ได้ทบทวนตนเองว่าที่ผ่านมาใช้ภาษาอะไรบ้าง มีความกังวลในเรื่องใดบ้าง เพื่อจะได้นำไปปรับใช้อนาคต(自分がこれまで使用してきた言語について、不安感も含めて振り返ることができて、心がすっきりした。将来にも生かすことができると思った。)(ベンツ)

  • รู้สึกเข้าใจเรื่องวัฒนธรรมการใช้ชีวิต ภาษา ของสามีมากขึ้นและการเลี้ยงลูกที่เป็นเด็กสองภาษาต้องใช้เวลาและใจเย็น(夫の言語生活や文化経験について理解できたように感じる。そして、2言語で子どもを育てていくことは、時間がかかることであり落ち着いて進んでいきたいと思った。)(オーイ)

▷自分の描いた言語マップについて話したり、他の人の言語マップの説明を聞いたりする活動はどうだったか。

  • สนุกที่ได้ทำกิจกรรมที่ปกติไม่เคยทำในครอบครัว(家族内では通常しないような活動でおもしろかった。) (ベンツ)

  • ได้รับรู้ถึงครอบครัวอื่นที่มีลูกพูดสองภาษาก็เจอปัญหาคล้ายๆกัน(2言語で子育てをする他の家族も似たような問題が起きていることを知ることができた。)(オーイ)

▷夫婦で参加してみてどうだったか。

  • 夫(タイ)が普段はなさない気持ちを聞くことができて嬉しかった。やはり、日本社会がタイ人のことを低く見ているという考えを持っているようで、それが夫がタイ語をなかなか使いたがらない理由の一つなのだと理解できて、ひとつ前に進めた気がする。また、子どもができて以降は子どものことばかり話すため、夫に注目して話すことがなくなった。だから、やはり夫の気持ちを吐き出してもらう場があることに感謝した。そして、夫婦間の関係性の再構築という面でも大切な時間だった。(りり)

  • ประทับใจที่ได้แลกเปลี่ยนประสบการณ์กับครอบครัวอื่นๆ(他の家族とこれまでの経験について共有できたことに感銘を受けた。)(ベンツ)

  • 夫婦で言語の話題について話しあうことができたので良かったです。悩んでいたことも他人のアドバイス頂いたりする事で喧嘩にならず素直に聞けました笑。(まさき)

  • เข้าใจสามีและรู้วิธีปรับตัว(夫のことを理解することができた。そして、(今の環境や状態に)自分が適応していく方法を知ることができた。)(オーイ)

 

 次回報告では、言語マップを参加者がそれぞれ説明する中から出てきた、日本の社会的な問題や複数の言語・文化環境で親と子が複言語・複文化能力をどのように高めていけばいいのかなどのトピックについてご紹介します。


活動内容報告はこちら


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